歩くをデザインする をキーワードに

素晴らしい自然。(または、それに準ずる特徴ある環境。工業遺産のある風景等)

素晴らしい食。(または、それが流通する経路、参道、交易)

素晴らしい歴史。(近代・江戸・戦国・平安・古代etc)

素晴らしい文化。(音楽、伝統芸能等)

日本の多くの地域が、こういう資源を持っています。すべて揃っていなくても、まったくない、という地域は少ないのです。すべて揃っていても、いなくても、あまり賑わいには影響がないように感じます。

富士宮のまちは、やきそばで一世風靡し、全国になりました。おいしいやきそばをいろいろ食べることができます。他にもおいしいグルメが多数あり、言うことがありません。ただ、いわゆる「まちなか」を回遊する人はそう多くありません。世界文化遺産センターができてからはそれでも増えていますが、大社周辺が大いに賑わっているかというと、まだまだ課題が多いと思います。センターからほんの数百メートルのところに位置する富士山本宮浅間大社までたどり着かずに帰ってしまう、次の観光地に寄ってしまう人もいます。

一点、「歩きたくなるまちかどうか」という点がキーポイントのように感じます。一躍人気スポットとなった長野県の小布施町も、「歩く」という視点でよく整備されています。伊勢神宮参拝の際に訪れるであろう、おはらい町・おかげ横丁も、雰囲気ある街並みになっており、神宮から1キロ以上離れた駐車場からでも、皆歩いていきます。

歴史的な経緯、地理的な特徴もあるので、安易に比較はしても意味はないのですが、導線設計という点では、富士宮は改良の余地が多くあるでしょう。そんな視点でも、引き続き研究、取り組みを検討していきたいと思います。

ただ、面白いのは、観光客は歩きませんが、早朝や夕方になると、健康ウォーキングの方が西駅から宮駅まで、往復して歩いたりしている人は、毎日のように見かけます。この人の動きは、注目ですね。(田邉元裕)