数値でも見える、個人ビジョン、あなたの構想力の大切さ

まちづくりにおいて、重要なのは何か。

それは、「その人の個人のビジョン」である。
日本語なら普通に、個人の想像力・構想力。

一般的に真面目な方に同じ質問をすると、「みんなの意見を集約して、総合的に計画を立案して実行して・・・」という優等生の回答がかえってくる事が多いのだが、それでは、突破口は切り開けない事がほとんどで平凡なものになってしまいがちである。

総合的で当たり障りないといえば、富士宮市の直近平成26年度から27年度にかけて策定された、富士宮市の第5次総合計画 (平成28年度~平成37年度) をごく一部だが、ひもといてみよう。詳細は市のサイトを参照頂きたい。

なお、先に言っておくと、私田邉自身も、この総合計画の「審議」に関わった一人で、若輩で僭越ながら、第一分科会、環境と産業分野の部会長を務めさせていただいた事もあり、個々の意見が及ばなかったところもあるものの、計画の妥当性については、一定の理解をしているところである。

http://www.city.fujinomiya.lg.jp/municipal_government/llti2b000000ougx.html

将来都市像

「 富士山の恵みを活かした 元気に輝く国際文化都市」

 重点取組1 恵み豊かな未来づくり
     ~世界遺産富士山の恵みを保全し、活用する~
 重点取組2 いきいき元気な未来づくり
     ~安全・安心なまちで、健康を育み元気に暮らす~
 重点取組3 誰もが輝く未来づくり
     ~人とまちが輝き、人口減少社会に打ち克つ~

ただ、あくまで批判ではない、ということを前置きしつつ、内容はどれもしっかりしているし、素晴らしいタイトルであるが、それらに強烈なビジョンを感じるか?という観点で問えば、強いものは感じられない側面があるのも否めない事実である。

そして経過はこちらにまとめられているが

http://www.city.fujinomiya.lg.jp/municipal_government/llti2b000000ougx-att/visuf8000000joz6.pdf

ぱっとしない数値が並ぶ中で、明確に伸びているのは、7の市民と一緒に取り組むまちづくりの1、ベビーステーションの登録施設数を増やすという項目である。平成26年時点で0件で、5年後の目標が20のところ、すでに、平成29年度末で42件にまで達成している点は特筆すべきである。

ベビステの驚異的な数値は実は

この活動については、NPO法人母力向上委員会という非営利法人の、文字通り「ママさんパワー全開」「ビジョン明快で強烈」「チーム一丸で活動」による成果とも言えるだろう。

長くなったが、伝えたいことは、みんなの意見を取り入れた総論では、主体性も生まれにくく、中々結果を出しにくいのである。逆に、ベビーステーションのような、明確なビジョンがある行動は、明らかな効果を生み出していくのである。

地元で強い意見を言ったり、強い行動をとるには、大きな勇気、胆力が求められる。まして、人口13万の富士宮市、小さな世間ではなおさらである。

でも、本当に何かを変えたいならば、そんな、強烈な個人ビジョンを持った人がリードしたチームで事を主体的に実行していく必要があるだろう。ベビーステーションを主導するリーダーとも、公私様々意見交換や交流の場で実際に話をするが、比較的小柄な彼女からみなぎるエネルギーがどこから出てくるのか、というくらい、実に、パワフルである。

世の中の大勢が変わっても、変わらず、強いビジョンを維持して、行動を継続できる体制を持った人間は強い。

言うまでもなく、我らのリーダーであった富士宮やきそば学会の故・渡邉英彦会長もそうした強烈な一人の究極系である。業界団体人でもない、一般の市民活動家として、リスクを己が負いながら、ダジャレとホラを交えた個人ビジョンを、チームビジョンに昇格させ、巧みにメディアを通じて強烈に伝えながら、本当に実現させてしまったわけだ。

ローマのコロッセオで麺のバトルを!というホラさえ、最初は誰もが笑ったが、場外戦にはなったものの、本当に富士宮やきそばは海を超えローマに行ってしまった。

みんながどうしたいのか、ではなく、あなたは、どうしたいのか?あなたはどんなビジョン、想像力、構想力を持って、事をなしていきたいのだろうか。

かくいう私自身も、何も無いところからであっても、様々なチャレンジを行ってきて、それらのいくつかは、地域文化にまで昇格しつつあり、自負もある一方で、課題も多々ある。仲間とともに走り続け、未来にバトンタッチできるものを築いて行きたいと思う。(田邉元裕)