手元の100円を、明日200円にできるか。明日0円にする人を中核に据えてはいけない。

ビジネスでは、「今手元にある100円を、明日200円にする」ことは、当たり前に必要な事で、それができなければやっていけません。利益率は業界によって違いますから、原価30%程度なら、明日300円、化粧品など10%から20%だったら、明日には1,000円にしていくわけです。

でも、恐ろしいことは、特に官主導のまちづくり事業などになると、「今手元にある100円を、明日0円にする」というような事が横行します。というか、いかに予算を使い切って、次の予算を得るか、というところだけが視点になるわけです。まあ、ある意味、仕方ない一面もあります。お役所仕事と言われるゆえんですが、お役所仕事をするのがお役所の仕事だからです。

ただ経験上恐ろしいと思っているのは「そういう100円を0円にするというお役所仕事しかしてきたことのない、いわゆるビジネス感覚の無い人が、民間プロジェクトの長になってしまう」ケースです。役所を退官して、スライドして何かの民間プロジェクト、NPOなどの役職に就いた時は、当然に十分な経営ができず、今までと同じ感覚で「予算を使い切る」事しか念頭になく、団体が経営的に破綻してしまうような悲惨なケースが多々あります。資金も十分でないのに、仕事もろくにしないのに、役員報酬をもらい続け、無くなってきたら「そろそろうちも潮時かねえ」と、平気な顔をして言う事さえあります。

「経営感覚」は、ビジネスであっても、まちづくりであってもボランティアでも、すべてにおいて必要です。「うちは利益を考えてないから」と、さも、素晴らしい事のようにいう人間もいますが、非常に胡散臭いと思ってしまいます。すべての組織に「利益」が必要です。残った利益の処分が、株主や功労者への配当であるのか、地域活動などへの再投資なのか、後処理が違うだけで原則は同じなのです。

あなたのボランティア団体、NPO団体、地域団体は、利益を考えて運営されているでしょうか?ビジネス、経営の観点がしっかり取り入れられて動いているでしょうか?今日の100円を、明日200円に、300円にと、しっかり増やす意識で動いているでしょうか?それが出来ない人を中核に据えていないでしょうか?(田邉元裕)